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2022年4月05日

毎日新聞GHD傘下の東日印刷がリディアワークスと資本・業務提携

内照式の布看板を印刷し事業多角化推進、アクリル看板の代替需要見込み年商5億円へ

株式会社リディアワークス(所在地:東京都墨田区立川3-6-5、代表取締役:小林史人)と、東日印刷株式会社(所在地:東京都江東区越中島2-1-30、代表取締役社長:武田芳明)、株式会社トライ(所在地:東京都江東区越中島2-1-30、STビル3階、代表取締役:潟永秀一郎)は資本・業務提携します。29日に調印します。東日印刷とトライがリディアワークスに対し、配当や残余財産の分配が優先的に受けられる代わりに議決権が制限される優先株によりそれぞれ1000万円を出資します。東日印刷はリディアワークスから昇華転写印刷機の提供を受け、リディアワークスが展開する内照式の布看板「ルーファス」(特許取得済み)事業に参入します。販売は3社がそれぞれ行います。これによりリディアワークスは内照式の布看板の市場拡大を目指します。一方、毎日新聞グループホールディングス(GHD)の全額出資子会社である東日印刷と、東日印刷グループでOA機器の卸小売業を営むトライは事業多角化を推し進めます。

リディアワークスの「ルーファス」は印刷した布をアルミ枠にはめ込む時に、しわが寄らず、たるまないように工夫をこらした布看板で、すでに新千歳空港やSUBARUのディーラーなどで従来の電飾看板に用いられるアクリルから置き換わっています。アクリルと比べ製造時の二酸化炭素(CO2)を95%削減、電気代を68%削減(リディアワークス調べ)するほか、取り付けに専門的な技術を必要とせず、面板割れ落下事故の恐れもないことから、2019グッドデザイン賞のベスト100に選出されています。政府がワンウェイプラスチック25%排出抑制目標を掲げているうえ、石油化学製品であるアクリルの原材料価格が高騰していることから、注目度を増しています。これまではUV(紫外線)インクによる印刷でしたが、折りたたむとシワになりやすいのが難点でした。東日印刷が行う昇華転写印刷は折りたたんでもシワになりにくいのが特徴で、今後、分解したフレームとともに持ち運びでき、展示会場などの現場で簡単に設営できる「モバイル・ルーファス」の商品化を急ぎます。「ルーファス」の売上高はピーク時に年1億6000万円だったことから、3年後には年5億円の売上高を目標としています。

東日印刷グループは印刷会社3社・6工場で輪転機25台を保有し、日刊紙10紙など一日380万~400万部を印刷する新聞印刷大手ですが、オンラインメディアの台頭などで経営は厳しさを増しています。また、トライはコロナ禍でOA機器の販売が減少しています。リディアワークスは新型コロナウイルスを1時間に80%余り減少させる銅の抗菌フィルムを開発、これをトライが販売していることから、今回の資本・業務提携に発展しました。東日印刷は川崎工場で「ルーファス」の布の周囲に縫製するラバーの製造も手掛け、経営多角化を一層推し進めてまいります。

以 上

2019年度 グッドデザイン賞 ベスト100受賞